komeの備忘録

東大院卒外資ITエンジニアの技術ブログ

OpenClaw 用サーバーを Mac mini で構築する (3) OpenClaw のインストールと初期セットアップ

この記事でやること

前回に引き続き、OpenClaw を Mac mini で使用するための設定をしていく。

前回の記事では、

  • VPN 経由で自宅の Mac mini に外出先から安全にアクセスする設定

を実施した。

前回の記事をまだ読んでいない方は以下を参照
↓↓↓

www.komee.org

自宅にいても、外出先にいても、これで安全に Mac mini へアクセスできるようになった。
そこで今回は、メインテーマである Mac mini への OpenClaw インストールを行う。


OpenClaw の説明

もういいかなと思うが、一応今回のシリーズ記事の第1回で簡単に解説しているので、気になった方はそちらを参照しよう。
↓↓↓

www.komee.org

手順

Mac mini にログイン

方法は何でも良いが、基本的にはターミナルが使えれば十分なので、MacBook から Mac mini に SSH 接続するのが手っ取り早い。
自宅ネットワーク内から接続する場合はローカル IP アドレスを使用し、外出先から接続する場合は VPN で割り当てられた IP アドレスを使用する。

$ ssh <作成したユーザー>@<Mac mini の IP アドレス>

前提条件を満たす

github.com

インストール時に必要になるものとして、以下が記載されている。

  • Node.js >= 22
  • npm または pnpm

npm は Node.js をインストールすると自動的に入る。   今回は事前にインストールしておいた Homebrew を使用して、Node.js をインストールする。

$ brew install node

インストール後、下記コマンドを実行して正しくインストールできているか確認する。

$ node -v
v25.8.1
$ npm -v
11.11.0

これで前提は OK。
次に、セットアップ時に必要になる情報を確認していく。
以下の情報が必要になる。

  • Discord の bot トークン
  • AI モデルのアクセス権

Discord bot の作成とトークンの取得

今回は Discord を例にするが、別に LINE や Slack でも良いと思う。それらの方法については別記事で解説する予定。 まずは以下のリンクへアクセスする

discord.com

右上の "New Application" をクリックし、アプリケーション名を入力する。
ここで入力した名前の Bot が Discord 上で AI エージェントとして動作する。
アイアンマンの AI のように「Jarvis」や「Friday」などの名前を付けると楽しい。

今回は特に意味はないが Shohei とした。

こんな感じで Shohei が生まれる。

次に左メニューの Bot を選択する。
Private Gateway Intents をすべて ON にする。

Bot に権限を与える。ここで権限を与えすぎると Bot が色々できすぎてしまうので注意。逆に意図して権限を与えることで、Bot がなんでもできるようにもなる。
一旦ここでは以下の4つだけ付与する。

  • View Channels
  • Send Messages
  • Read Message History
  • Use Slash Commands

全部終わったら、下部の"Save Changes"を選択して保存する。

そして最後に、中央にある Token より、"Reset Token" を実行してトークンを取得する。

表示されたトークンは後ほど OpenClaw のセットアップで使用するので保存しておく。

※このトークンは秘密情報なので絶対に他人に公開してはいけない。

AI モデルの選択

OpenClaw では、使用する AI モデル / プロバイダ を自由に選択することができる。
例えば以下のようなプロバイダが利用可能である。

  • OpenAI
  • Anthropic
  • 各種ローカルモデル
  • その他 API 提供型 LLM

ただし、ここで注意が必要なのが コストである。

多くの AI モデルは API のトークン単位の従量課金となっており、

  • 入力トークン
  • 出力トークン

の使用量に応じて料金が発生する。

AI エージェントはタスクの内容によっては大量のトークンを消費することがあるため、
設定を誤ると 気づかないうちに API 使用料が高額になる可能性もある。

そのため、OpenClaw を運用する際は 料金体系を理解した上でモデルを選択することが重要である。

今回自分は OpenAI Codex (ChatGPT OAuth) を選択することにした。

理由はシンプルで、すでに ChatGPT Plus を契約しており、Codex を利用できる環境があったためである。

ChatGPT Plus は以下のプランで提供されている。

https://chatgpt.com/ja-JP/pricing/

現在は 月額 $20 の定額サブスクリプションとなっており、
追加のトークン従量課金を気にせず利用できる。

もともと OpenClaw を使う前から契約していたのもあるが、
定額で使えるという点は AI エージェント用途では非常に安心感がある。

OpenClaw のようなエージェントは、

  • 長い会話
  • コード生成
  • 調査タスク

などを繰り返し実行するため、トークン消費量が増えやすい。

そのため、料金を気にせず使い倒したい場合は定額プランの方が運用しやすいと感じている。

他のモデルやプロバイダでは、現時点では 定額で自由に使えるプランはあまり見かけない

もし コストを定額で抑えて運用したいのであれば、

  • 月額 $20 と比較的安価
  • OpenClaw とも相性が良い

という理由から ChatGPT Plus を契約して Codex を利用する方法はおすすめである。

OpenClaw をインストール

以下コマンドを実行。

$ npm install -g openclaw@latest

インストールできたか確認する。

$ openclaw -v
OpenClaw 2026.3.12 (6472949)

正しくインストールできたことを確認。

OpenClaw をセットアップする

以下コマンドを実行

$ openclaw onboard --install-daemon


セキュリティ警告が表示される。
内容を確認し Yes を選択する。

クイックスタートか、手動構成を選択する。
クイックスタートは後から OpenClaw の設定で詳細を構成する、と記載がある。好きな方を選ぼう。今回は Manual を選択。

ローカルゲートウェイ(このマシン)にセットアップするか、リモートゲートウェイ(今 openclaw onboard を実行しているマシン以外)をセットアップするかを選択する。今回は Mac mini 上で実行しているので Local Gateway を選択。

どこのディレクトリをワークスペースとするか、を選択。既存のディレクトリでもいいし、新規ディレクトリでも良さそう。デフォルトでは、ログインユーザーの ~/.openclaw/workspace が選択される。

次はどのモデル/プロバイダを使うかを選択する画面になる。これはユーザーごとに異なるものであるため、自分が使いたいモデルを選択する。
今回については、Codex を使っていくため、OpenAI を選択する。

OpenAI を選択すると、"OpenAI Codex (ChatGPT OAuth)" があるので、これを選択する。

するとこのように、OAuth URL が出現するので、これをクリックする。
MacBook のブラウザでこれを開く。

アカウントにログインして画面を進んでいくと最終的にこういう画面になる。

この時表示されている URL: localhost:1445/auth/.... をコピーして、これをターミナルに戻り、"Paste the redirect URL" にペーストする。

画面に従っていく。ポートや bind IP アドレスなどはデフォルトのままで良いし、好みがあれば変更しても良い。このポートと IP を使って後ほど OpenClaw のポータルページにアクセスする。

Gateway auth では、ゲートウェイでの認証方法を選択する。トークンにするかパスワードにするかを選択する。トークンの方が推奨であるので、ここではトークンを選ぶ。

次は Tailscale の設定になる。OpenClaw Gateway をどこまで外部からアクセス可能にするか、を設定する項目である。
それぞれの設定の意味は以下。

  1. Off
    最も安全な方法で、localhost(127.0.0.1)か、SSH トンネルなどを使った場合でしかアクセスできない。つまり外部からのアクセスは許可しない状態。
  2. Serve
    Tailscale の VPN 内に公開する方法。
    Tailscale にログインしている自分のデバイスからは、ゲートウェイへのアクセスが可能になる。便利ではあるが、他のユーザーと Tailscale をシェアしている場合などは十分に考えた方が良さそう。 もちろんアクセスは VPN 内に閉じており、インターネットからはアクセスできないので安全でもある。
  3. Funnel
    インターネットに公開する方法となる。悪いことは言わないから使わない方がいい。

今回は Serve を選択。iPhone などからもアクセスできるように構築する。

終了するたびに Tailscale の設定をリセットするか、と聞かれている。リセットする気はないので、ここは No を選択する。

ゲートウェイのトークンをどうやって取得するかの説明。 デフォルトの方は、プレーンテキストトークンで作成/管理する方法である。平文で Mac mini の ~/.opwnclaw/openclaw.json に保存されるため、簡単ではあるが、マシンにアクセスできる人は読めてしまうという問題もある。

後者の SecretRef は、AWS の Secrets Manager など、外部のシークレット管理システムを使って管理する、という手法になる。

今回は簡単のため、前者のプレーンテキストでの管理とする。

このままもう一回ブランクのままエンターすると、トークンが作成される。

チャットチャンネルの作成をするか聞かれる。
ここで設定したチャットチャンネル(LINE や Slack、Discordなど)を使ってOpenClaw のエージェントと会話する感じになる。
今回は Discord を選択して進める。

ここで先に作成しておいた、Discord の Shohei ボットのトークンを入力してエンターする。

bot のチャンネルアクセスをどうするか聞かれる。

  • Allowlist: 許可リスト。許可したチャンネルのみアクセス可能
  • Open: 全チャンネルアクセス可能
  • Disable: Bot は作成されるけど、Discord は使わない

今回は自分しか使わないので Open を選択。

他も設定するか聞かれるけど、今回はスキップするので、最下部の Finished を選択する。

DM アクセスポリシーの設定を聞かれる。せっかくなのでやる。

Discord での Shohei に対する DM の取り扱いをどうするか、というものである。ペアリングとか、Allowlist とか、さまざまな方法での許可方法を提供している。
ここでは一旦推奨のペアリングとしておく。

検索プロバイダをどうするか、と聞かれる。なくてもブラウザ開いて勝手に調査してくれるはずなので、一旦スキップする。

.

スキル/フックの設定画面である。さまざまなスキルを、エージェントに与えることができる。 これも奥が深いので、一旦スキップして今後構成していく。
今回は No で進む。

最終画面。これを押すと、今指定した構成で OpenClaw が構成され、サービスが起動する。

TUI(ターミナル)は分かりづらいので、この後はぜひブラウザでアクセスして欲しい。そのため、Open the WebUI を選択する。

これでインストールへの一連の流れが終了した。

OpenClaw UI へのアクセス

セットアップしたポート番号: 18789 を使用する。

Mac mini のブラウザでアクセスする場合:

http://localhost:18789

MacBook のブラウザからアクセスすることも可能ではあるが、SSH ポートフォワーディングをする必要がある。
まず MacBook で以下を実行。

$ ssh -N -L 18789:127.0.0.1:18789 <Mac miniのユーザー名>@<Mac mini の IP アドレス>

これで、MacBook がローカルホストの 18789 にアクセスすると、Mac mini のローカルホスト(127.0.01) の 18789 ポートに転送される設定となるため、上記と同じことが可能となる。

http://localhost:18789

こんな画面が表示されるので、トークンを ~/.openclaw/openclaw.json から探してきて、Gateway Token に貼り付け、Connect をクリック。 これで OpenClaw のポータルページにアクセスできた。

Discord からアクセス

Shohei が作成され、OpenClaw と接続されている。 まずはこれを自分の Discord サーバーに招待しないといけない。

先ほどの画面の左側メニューで、"OAuth2" を選択する。

URL Generator でこのように選択

Bot Permissions は、先ほど Bot に付与した権限と同じものをもう一度付与する。 選択した項目に応じて、画面最下部の Generated URL が更新されるので、選択し終えたらここに表示されている URL をコピーし、ブラウザでアクセスする。

OpenClaw にリダイレクトされるので、Continue -> Authorize。

Shohei が サーバーに参加した。

では Shohei と会話してみる。まず Shohei を右クリックして、Message を選択。 そして開いた画面で Shohei に適当にメッセージを送ると、いろいろなコードが返ってくる。

ここで取得したペアリングコードをコピーする。

これを使って再度 SSH で Mac mini に接続しているブラウザに戻り、以下のコマンドを実行。

$ openclaw pairing approve discord <Pairing Code>

これで承認されると、ユーザーが Shohei と会話できるようになる。

すごい。自分だけの Shohei が誕生した。
育てていくのが楽しみである。

まとめ

今回の設定で、ついに OpenClaw がインストールされ、自分だけの AI エージェントが誕生した。

次回予告

今後については、現時点では以下を不定期/順不同で実施していきたい。

  • 他のコミュニケーションツールを用いたチャットチャンネルの設定方法
  • スキルの解説
  • フックの解説
  • OpenClaw 連携ダッシュボードの実装
  • AI エージェントのカスタマイズ

これ以外にも、あれが知りたい、これが知りたいというのがあれば自由に本記事にコメントをいただくか、ブログのお問い合わせフォームからご連絡いただきたい。

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